あ~した晴れろっ!!

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陸上部の中でもなかなかな位置にいるカノジョと共に帰れるということはつまりだ、カノジョの、部活が、今日は、無かったからなのだ! まぁもったいぶる必要もない話である。 「さっきから何をブツブツ言ってるのさ。」 いや、何でもないよ、ホント。うん。それにそんなに急ぐ必要は無いだろ? 「だって久し振りに二人で帰れるのにユウタ君ってば嬉しそうじゃ無いんだもん。」 いやいや、嬉しいに決まってるだろ?嬉しすぎて反吐がでるよ、まったく。 おっと、これはほめ言葉じゃ無いな。だからそんなに嬉しそうにはにかむなって。なんて純粋なヤツなんだこいつは。 しかし本当にカノジョと一緒に帰るのは久しぶりだ何ですよね。まぁ仕方がないことなのだけれど。お互いわかってたわけだし。 部活はどうなんだ? 「楽しいよ~。先輩たちがいなくなってノビノビって感じ。でも、少し寂しいかな。加奈センパイなんかにはかわいがって貰ってたし。」 そっか。まぁお前も後一年たったらそういう存在になるわけだ。頑張れよ。 「あっ。なんか投げやりだなぁ~。陸上だけに。」 ……。 さっき僕が使ったのと似たようなギャグを使いやがりましたよ、この女。くそっ。この笑顔で言われると許さざるをえないじゃないか。 「あっ!なんか赤くなってる!」 う、うるさい!
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