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『なぜっすかお嬢さぁぁああああん!!!何でオイラじゃなくてレイディの野郎に乗っちまうんですかぁあああ!!』
言葉を話す青い電車ライナーは轟々と泣いた。
シンシアの屋敷へ向かう為にターミナルに来ていた千里達。
ヒヅメが今回別の電車に乗ると言ったらライナーのランプがチカチカ点滅した。
藤枝兄弟はいつもどんな時もライナーに乗って移動していたから、今回別の電車に乗るのが不満らしい。
ガタガタと揺れるライナーに、手を繋いで一緒にいた隆哉がふわりと浮いた。
ライナーの車体を撫でながら「ごめんね、らいなー」と謝る。
千里はそんな隆哉と、ヒヅメ達の側にいる千草と由鶴を順に見た。
シンシアを元に戻すヒントを得るべくシンシアの屋敷へ向かうのは第2師団、第13師団団長ヒョウカ。
そして隆哉、千草、由鶴だ。
正直連れて行くのはどうかと思ってアルに預ける事を考えていた。
けれどそれを話したら由鶴に落ち込まれ、千草に拗ねられ、隆哉に大泣きされた。
その事をヒヅメに相談したら。
「連れてってもいいよ。危険じゃなさそうだし、シンシアの遊び相手になりそうだしさぁ」
と言うので連れて行くことにした。
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