小春日和

お金

バイトも続かない うつ状態で寝込むこともある自分に、毎月の支払いは苦しいものだった。

成人したばかりで5年ローンを組むとか、客観的に見るとバカとしかいいようがない。

2週間でバイトを辞めたり、1年半続いたり なんとか支払いを2年続けたころ
残りの20万ほど、両親が立て替えてくれて、それからは親に毎月お金を渡した。
母も父もすぐにお金を出すことは簡単だっただろう。きっと私のためにローンの厳しさを身をもって知るように2年間は心を鬼にして
見守っていてくれたのだろう。

でも私はまだお金というものがよくわかっていなかった。

バイト先で仲良くなった自分よりも5歳ほど若い17歳の彩に7万円を貸した。
彼氏の車のパーツを買いたいとか、くだらない理由だったと思う。

母が彩ちゃん見たよ。パチンコ屋で札束数えてたよ。と、聞いた。

彩の事を私はかわいいと思い、彼氏に殴られたと泣いて電話してきたときなどは、深夜でもかけつけたり、行くところがないときには家に泊めたりしていた。

風邪をひいたから保険証を貸してほしいと言われたがそれはさすがにしなかった。