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夏の暑い日に汗も気にせずに走っている少年がいる。
「ただいま~!!」
玄関の扉を開け、靴を脱ぎ、バックを放り投げ階段を駆け上がる。
「大輔~!!手洗いうがいしなさい!!」
そう叫ぶのは大輔の母。背丈は170cm程ある、女性としてはかなりの高い方である。
「後でする~」
大輔はそう言いながら忍従のような速さで階段を駆け上がる。
「宿題は?」
「後で~」
大輔は息切れ切れの声で返事をした。
母はそれに呆れていた。この歳の子が家に帰ってする事は一つ・・・
「ゲームは少しだけにするのよ」
・・・・・
返事はなかった。
「まったく・・・インするの早過ぎよ!!」
大輔は既にゲーム・イン・オンラインの中にインしていた。
現実世界とゲームの世界の間は異次元になっていて、TV一台とカセット一つあれば誰でもゲーム・イン・オンラインの世界に行く事が出来る。
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