試合

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そんなこんなで、一番人が少なくて話しやすい放課後。 「バスケの試合さ……応援行っていい?」 廊下で、秋吉の居ない隙をねらって黒田を呼びとめた。そして唐突に聞く。 「…は?」 が。 返ってきたのは、まんまるな目とともにマヌケな声。 “…は?”って…何!!? 「っ……いい!やっぱ行かない!!ごめん!!」 「…や……別に、いいけど」 「へっ?いいの!?」 ぼそっと呟いた言葉を、あたしは聞き逃さなかった。 「いいけど」 「っ…、分かった!行くから!真衣と行くから!」 黒田の態度は素っ気ない。 けどそれが照れ隠しだと分かっているからこそ、対応に困ってあたふたしてしまう。
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