恋物語

試合

「秋吉も黒田も真剣だね」

「うん。すっげー好きなんだよ、バスケが」

だから生き生きしてるんだろう。

なんかこうしてると…子供を見守る親の気分。

ピーッ

なんだかほわほわした気分のまま、試合は終了した。

「かっこよかったろー黒田！」
「え、うん…。でも私は秋吉の方が……」
「ばっ…おまえ、恥ずいだろ！」

と、横でラブラブなふたりは放っておこう……。

あたしは、黒田と体育館の隅に腰掛けた。

「どー？試合楽しかった？」
「あーー……、疲れたわ」
「そっか…」

そこで会話が途切れる。

…どうしよう。
さっきの試合の黒田がかっこよくて、なんか緊張する！