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「……あの…その……
めっちゃカッコ良かった!」
「~~っ!!……どうも」
目をうろうろさせて、目を合わせようとしないう黒田。
お、これは…照れてる。
「「……」」
互いに無言。
わぁ、また静かにさせてしまった…。
「あーーっ!康の彼女!!」
気まずくて困っていたころ、大声と共にこちらに向かってきた人物が居た。
「なっ…なに!?」
「…あいつ……」
黒田は眉を寄せて怖い顔をしている。
ってか、そんな大声で“黒田の彼女”とか叫ばないでほしい…。
「例の彼女さんだろ!?」
「静かにしろ!」
「おお、ごめんごめん…」
「……」
いくら相手が黒田のバスケ仲間で向こうがこちらを知っていたとしても、知らない人と話すなんて無理。
そんなあたしはひたすら沈黙。
「顔見せてっ」
「え……あの…」
にこにこしながら、その男子は顔を覗いてくる。
反射的にあたしの体は、後ずさってしまう。
「逃げないでよ」
「あの……」
「やめろって」
困っているあたしに助け舟が。
いつもより低い黒田の声。
「ちょ、怒るな。冗談だから」
「怒ってねぇから」
「怒ってんじゃん!」
なんて言い合いを始めたふたり。
…え、怒ってくれたんだ黒田。
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