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キーンコーン…
やっと、授業が終わった。やっとだ…。
恥ずかしかった。学校であんなに目立ちたくなかったのに。
全部ぜんぶ、黒田と秋吉のせいだっ!
黒田は、なんだろう。惚れた弱みとでも言うのかな。
…悔しいけど、嫌いになれない…。
けど、秋吉!(とか言う奴!)
許さない…!あんな奴大っきらい。
隣で呑気に寝ている秋吉を睨みながら、私は席を立とうとした。
「なぁ香川ー」
「えっ!?あ!…なに?」
黒田だった。
黒田にいきなり呼びとめられた。
正直、嬉しさを隠せないあたし。
「お前、マジうける!」
「……、…」
は?
なに、それ。
もしやそれだけを言うために?
「じゃな~」
本当にそれだけだった様子だ。
黒田はあたしにイラつく言葉だけを言い残し、友達のところへ行ってしまった。
でも、いらつく反面、なぜか嬉しい……と感じたあたしは、本当の本当に馬鹿だと思った。
もしかすると、あたしは黒田よりも馬鹿なのかもしれない。
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