転校先は……

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「はぁぁぁ。悠君がバカでよかったぁ」  おいおい香。友達をバカとか言っていいのか? 「ありがとう、千代田君」 「あ……都でいいよ」 「じゃあ、ありがとう都君」  香はまたニコッと笑う。  その笑顔にポワァとなってみたり。 「都君はどこから引っ越してきたの?ご両親は?」  首を傾げる香も可愛い。 「東京の東大付属中学から。両親は東京。一人暮らしなんだ」 「え、すごい!!」  香は目を輝かせた。 「一人暮らしなんてかっこいいよ。それに東大付属中学って……よくわかんないけどすごく頭いいところでしょ?」 「まあ、それなりには……?」  別に愛校心があったわけでもないが、今だけは前の学校を誇りにできる。 「じゃあ、また学校で会おうね。悠君以外にもたくさん友達いるから。おもしろいよ!」 「うん。楽しみにしてる」  田舎な学校に変わりはないと思うけど、少しだけ学校に行くのが楽しみになった。
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