セカンド・リコン

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気づけばその先輩は1人語っているだけで俺はただ聞いているだけだった。 「あん時はすげー隊長に怒られてたり呆れられたり……あ、隊長は分かってかも知れないが真幸だ。 お前が初めて部室に来たとき一緒に出撃した奴。」 あの人が真幸…… 俺の、みんなの隊長…… 「あいつはすごい、そうとしか言えない奴だ。 おっと、話が脱線しちまったな。 戻すとするか。 あんまりのザマに隊長も頭を抱えてたけど、『しかし、初めてにしては得られた物は大きいな。 良くやってくれた。』って言ったんだ。 意味は分かんねーけど、得られた物があるだけで大した事だ。 例え小さくとも。」 先輩は曲がり角を曲がり、屋上へ続く階段を上る。 「ま、結果はどうあれお前は良くやった。 正直あん時の俺らより格好良かったぜ。 俺らに出来なかった事を成し遂げたんだからな!」 格好良かった、か…… 自分の中じゃ納得行かないけど言われると少し照れ臭いな。 けどーーーーーーーーーー 「……けど、俺は貧弱で最終的には………」 「貧弱は嫌か?」 すぐに反応して言い返してくる。 すこし言葉に詰まったが「嫌です。」と言った。 先輩は階段を上りきって屋上のドアを開けた。
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