風坊

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「私……先輩のことが好きです………」 「嬉しいよ、そう言ってくれて……」 「先輩は!私のこと、好きですか?」 「…………僕は……」 「カーット!ハイ、OK!」 そう言って緊張が抜けた梨華。 「お疲れ様和也君に梨華ちゃん。流石、今を代表する俳優に女優だね」 「ありがとうございます」 「ありがとうございます!」 「それじゃ、今日はここまで!みんな機材の片付け始めて~」 監督の合図でスタッフが片付け始める。 「監督さん、私ちょっと出掛けますね」 「どこに行くんだい?」 「あ、えっと………き、昨日の町散策まだ途中で、いい演技するためにもこの町のこと知りたいんです!」 「ハハハ、熱心だね。いいよ。マネージャーさんには言っておくから、暗くなる前に帰ってきてね」 「ハイ!」 返事と同時に走りだして帽子を被る。 (狩谷、昨日と同じ場所にいるかな?) 疲れることもなく、梨華は神社に着いた。 (確かこっちの方だったような……) 歩いていると見覚えのある木を見つけた。
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