*鉄格子の内側で*

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不思議と逃げ出そうとは思わなかった。 逃げても帰る場所なんてないし… 外の世界を知らないからどこをどう歩けば良いかも分からない。 きれいな月も、街行く人もこの花街では、恐怖でしかない… 俺を見る男の瞳、俺に客が入った時の花魁達の瞳…そして輝く月…全てが、俺を責め立てているようで… 怖い…
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