*鉄格子の内側で*

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「あんた………」 その人はおれを見て少し驚いた顔をした 「なんですかぃ?」 「いや…何でもねぇ……いくらだ?」 「ざっと三千ってとこですかねぇ…」 「いいぜ…買おうじゃねぇか…」 その日の月は心なしかいつもより輝いて見えた… おれはあんたに魅せられた孤独な舞姫… どうか、ここから連れ出してくだせぇ…自由にあなたと生きたい… はじめて自分から望んだ物は… 『あなた』でした…
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