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ボクとカノジョが仲良くなるのに そう時間はかからなかった。 あの頃は時間が経つのが 本当に、あっという間 だったなと思う。 丁度出逢ったのが夏だった と言う事も有り 近くの海に家族ぐるみで 一緒に行って泳いだりしたっけ。 白いカノジョの肌が 真っ赤に染まって 驚いたのも覚えている。 帰りの車の中で ボクとカノジョは 寄り添いながら 寝たりもしたんだ。 けどボクは緊張で なかなか眠れなかったのを 覚えてる。 ふいにカノジョがボクの肩に もたれかかって来た時は 緊張で固まってしまった程。 そんなボクの事とは つゆ知らず隣で規則正しく 息をしながら寝ているカノジョを 起こす事は出来なかった。 いや、しなかった。 むしろ、したくなかった。 心臓って、こんなにも ドキドキとバクバクと うるさく鳴るものなんだと その時、初めてボクに 教えてくれたのも カノジョだった。 手を繋ぐのも、 肩を並べて眠るのも、 隣で歩くのも、 一緒の時間を過ごすのも、 傍に居たいと思ったのも、 好きなんだと感じたのも、 全部、全部、カノジョが 初めてだったんだ。 これは全部、カノジョが ボクにくれた宝物で、 一生忘れない、離さない。 ボクはカノジョが 世界で一番、何よりも、 誰よりも、大事で、大切で…。 好きなんて 安い言葉じゃ無いんだと 幼いながらに、こんな マセた事を思ったんだよ。 こんな事を知ったら きっとカノジョは 笑うんだろうなと思った。 けど、この気持ちは 誰にも奪えない、奪われない、 そのくらい 強い気持ちだったんだ。
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