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「授業始めるぞ」
担任の面倒そうな声が、学校の裏手で轟く。
教室で一通り説明を受けた俺たちは、裏庭にある闘技場に集合していた。
今日はこの授業だけしか無いらしく午前で終わりらしい。
周りを見渡せば、皆担任の話を真面目に聞いている。
横にいるレイですら真剣に聞いているんだから、先生の話術は凄いとしか言いようがない。
「はあ‥‥」
そんな中、俺は誰にも気づかれないよう小さくため息を吐いた。
頭の中は昨日のことで一色に染まり、話しに集中することすらままならない。
結菜の怯えた表情。隠された過去を垣間見せる言葉。
頭の中に渦巻くのは、そのことばっかりだった。
テンションは下がる一方で、コンディションは最悪。
地面に手を付けるが思った以上に硬く、地面ですら俺を反発しているように感じた。
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