廃人への歩み

4/4
前へ
/21ページ
次へ
4月最後の週、一泊二日のオリエンテーション合宿としてクラスのみんなと合宿することになった。 正直友達のいない俺にはどうでもよかった。 一日目の朝は車で移動 昼は講義みたいなやつ 夜は自由。体育館も使用可 というわけで元スポーツマンだった俺は何かスポーツがしたかった。そのときピンクのシャツ着たやつが話しかけてきてくれた。 ピンク 「君、バスケできる?」 俺 「うん。ケドなんで?」 ピンク 「体育館でバスケやるんだけど一緒にどう?」 俺 「いく!!」 嬉しかった。みんなでバスケして汗かいて、足元はなまっていて、あまり動かなかったケドそれでも充分楽しめた。 ピンク 「あ~楽しかったなぁ!君名前は?」 俺 「義弘!きみは?」 ピンク 「辻(つじ)ってんだ。よろしくな!」 俺 「よろしく!辻は部活入った?」 辻 「うん。バンド部みたいなとこ。」 俺 「ギターかなんか弾けるの!?」 辻 「まぁね。ケド先輩みたいにはまだ弾けないから今好きな歌とかで練習中。」 俺 「いいなぁ。俺やりたいこと見つからねぇよ。」 辻 「まぁ4年もあるんだし、ゆっくり考えていけばいいでしょ。」 俺 「たしかになぁ。高校は何してたの?」 辻 「バスケ部!」 俺 「だからあんなに上手かったわけか…(笑)」 辻 「ケド身体中なまってるからうまくできなかったな(笑)」 俺 「あれ以上うまくやられたら勝負にならんかったわ(笑)」 それから夜遅くまで会話は続いた。 楽しかった。嬉しかった。 次の日になるまでは… 次の日、解散するとき辻は不良グループにいることがわかった。いいやつだったケド、俺はそちら側には行けず、また友達を諦めて一人を選んだ……… その次の日から親にナイショで学校には行かなくなっていた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加