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あたしはカバンを手に、
立ち上がり
奏多くんの後を追う。
あたしたち、幼なじみなんです。
更に言うと、同じ家に住んでるの。
奏多くんの家に
あたしが住んでいるのです。
あたしの両親が死んだとか、
虐待を受けているとかじゃなくて、
あたしが幼稚園の時から
両親は家を空ける事が多くて、
近所に住む相川家が
あたしを引き取ってくれたらしい。
たまに家に帰ったりもするんだけど。
そして、今日は奏多くんの
お母さんの誕生日なのだ。
いつもお世話になっているから
盛大にお祝いしなきゃ。
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