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何であたしは美形に
産まれてこなかったんだろう…
なんてバカな事を考えながら、
奏多くんの後ろを歩いていると
奏多くんの歩みが止まり、
それに気付かなかったあたしは
奏多くんの背中にぶつかった。
「……ったぁ」
おでこを押さえながら
奏多くんの背中から
前方を見ると、そこには──
「…何、君。」
奏多くんの声が冷たくなる。
それに怖じ気付いたのか、
あたしたちの行く先を
塞ぐように立っている人の
肩が少し揺れる。
「…ぁの、」
意を決したように口を開く
姿は女の子だ。
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