第一章...

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何であたしは美形に 産まれてこなかったんだろう… なんてバカな事を考えながら、 奏多くんの後ろを歩いていると 奏多くんの歩みが止まり、 それに気付かなかったあたしは 奏多くんの背中にぶつかった。 「……ったぁ」 おでこを押さえながら 奏多くんの背中から 前方を見ると、そこには── 「…何、君。」 奏多くんの声が冷たくなる。 それに怖じ気付いたのか、 あたしたちの行く先を 塞ぐように立っている人の 肩が少し揺れる。 「…ぁの、」 意を決したように口を開く 姿は女の子だ。
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