召喚の儀式

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召喚の儀式から、少し時間が経ちました。 私、ユウ・シュベルゲールは、呼び出した使い魔とキスをして、今もまだ顔が熱いです。 使い魔と契約方法は、二つです。 それは、キスかお互いの大切なものを交換すること。 契約は後者で行われます。 大抵は、お互いのこの後の生活を交換するんです。 まあ、これからもずっと一緒にいる、という意味で。 しかし、出てきたのは人間の男子でした。 私は、いきなり出てきた男の子にこれからずっといる、っていうのは恥ずかしすぎるので、キスをすることになりました。 歳が同じくらいなので、とても意識してしまいました。 彼の両腕には使い魔の紋章が浮かび上がっていると先生は言うので、私の使い魔に間違いはないのですが、とても複雑な気分です。 【悠都】 「ん、んぅ…」 【ユウ】 「あ…」 彼が目を覚ましました。 契約をしたので、言葉が通じるようです。 【悠都】 「あれ、ここは…」 【ユウ】 「目が、覚めましたか?」 ―――――――――――――― 【ユウ】 「目が、覚めましたか?」 声をかけられる。 その少女は、俺にキスをしてきた女の子だ。 【ユウ】 「え、あ、あぁ。」 さっきとは違い、言葉がわかる。 というか、先ほどのことを思い出してしまい、なんか目を合わせられない。 【ユウ】 「その、えと、私! ユウ・シュベルゲールと、言います…。 その、あなたの、お名前は?」
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