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一つ確認できたところで、どんなものなのかを確認するため、図書室を出て、みんなのいる広場へ向かった。
みんなはここで使い魔の力などを確認していた。
【?】
「ねぇ、ミス・シュベルゲール。」
一人の男が話しかけてきた。
彼は、土の魔法を得意とする魔法使い、アルラ・ローデルトだ。
【ユウ】
「何ですか、ミスター・ローデルト?」
【アルラ】
「まあまあ、ミス・シュベルゲール。
話というのはね、まあ、僕の魔物は、見ての通り、あまり強そうじゃない。」
そう言って、アルラは自分の使い魔を見せつけてくる。
大きな獣、犬やオオカミのような容姿だが、全長が5~6mはある。
【ユウ】
(これで、強そうじゃないの?
嫌味?)
【アルラ】
「でも、ミス・シュベルゲール。
僕はあとちょっとで、ファンタジックロワイヤルの参加資格に届きそうな身でね。
ここでちょっと訓練をしたいんだが、お願いできるだろうか?
君も使い魔を手に入れたことだし、ここはひとつ、人助けだと思って、勝負をしてくれないかな?」
【ユウ】
(あれと魔法を使えない人が戦って勝てるわけがない。)
ユウは、すぐにアルラのしたいことがわかった。
アルラは、確実に勝てそうな相手で、使い魔のできることを試そうとしているのだ。
【ユウ】
「悪いんですが、その、彼は…」
【アルラ】
「おやおや、使い魔を彼、呼ばわりか。
さすがは優しいミス・シュベルゲールだ。
治癒魔法を得意とするだけのことはある。
いや、でも弱そうな使い魔だからね。
僕のこのデルウォンとやったら、死んじゃうだろうし、それが怖いのかい?」
嫌味ったらしい。
でも、我慢だ。
彼は大切な使い魔だ。
ここは、屈辱でも、我慢しないと…
ユウは、アルラに嫌味を言われても、我慢をすることにした。
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