prologue ーハジマリー

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っていうか… 「此処どこよ」 私の周りには緑ばっか、あら目に優しい なんて言ってる場合じゃない! さっきまでコンクリートに立ってたのに何で今は森の中!? 「熊にでも遭遇したらあの黒づくめ訴えてやるっ」 その前に逃げられたらいいけど… よし、森のくまさんでも歌うか← 「ある日森の中、くまさーんに…」 ガサッ 「くまさーんに…」 ガサガサッ 「で…出会った……?」 ガサッ、ひょこっ 「熊じゃなくて可愛い生き物じゃん!何ていう動物かな?」 森の熊さん歌っていたら茂みが動くから本当に熊が出たかと思ったけど、何かウサギと子犬を足して2で割ったような動物が出てきたよー 「キュ?」 「凄い可愛い!あ、ちっさい翼生えてる」 「キュ~」 「え、私加齢臭でもする!?」 「キュ!キュ!」 「はい?」 何か可愛い生き物が一生懸命後ろを指差すようなフリするから振り向いたら…… 「グルル…」 や ば い ☆ 「逃げるぞー!!」 「キュー!!」 動物を抱えると世界狙えるんじゃないかというくらいの速さで走り始める 後ろからはRPGでしか見た事のないモンスターが追いかけてきているのが見えているけども… 「絶対ここ日本じゃねー!!」 「キュ~」 「え、何その当たり前だろみたいなジェスチャー!?」 この子IQ高くない!?いやいやその前に誰でもいいからこの状況を変えておくれ ガッ 「やばっ」 木の根に足を引っ掛けて転んでしまった あのウサギもどきな動物は私の手から離れてコロコロと転がった後に目が回っていたのかフラフラしていたがまた私の背後に視線を向けるとあのモンスターが私に襲い掛かろうとしていた ああ、意外と冷静だな私 これから直ぐにやられてしまうかもしれないのに状況説明してるよ 自分に来るであろう激痛に耐えようと目をギュッと瞑った
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