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「もう気付いてはいらっしゃるかもしれませんが此処は貴女の住んでいた場所ではありません」
「確かに東京にはこんな沢山緑ないけど…」
「…奏さん」
「…っ」
わかる、麗さんの言いたい事が
此処は日本でも、恐らく地球でもない
あの見たことのないディーモンとかいうヤツを見てから何となく気付いていた
でも此処が日本でも地球でもないなら何処だろうと考えていた時に麗さんが口を開いた
「此処は"神界"です」
「しんかい?」
「ええ、私達"シン族"と呼ばれる者たちが住まう世界の事を総称してそう呼びます」
「シン族って何ですか?」
「人が神と呼ぶ存在、その中でも極めて戦闘能力が突出している一族です」
「……」
開いた口が塞がらなかった
最初は麗さんが私をからかう為に言っていることだと思っていたけれど…
次元が過ぎるとも思った、でも私を此処に飛ばしたあの黒づくめの人物の事も説明出来るかもしれない
だから、私は此処に来る迄の経緯を麗さんに話した
「そうでしたか…」
「あの、私はすぐには帰れないですか?」
「今の時点では…でも此方が全力でお調べ致しますので何か情報を得たらお教えしますね」
「何から何まですみません」
「いいえ、奏さんは巻き込まれてしまっただけなんです、だから気にしないでください」
「…麗さん?」
麗さんに握られていた手に力が籠もったのが解る、少し痛いくらいに
私が声を掛ける前にメイドさんが麗さんを呼びに来て話をしていた、それが終わると私の所に戻ってきて何でも用事が出来たとかで申し訳なさそうに謝ってきたけど気にしないで大丈夫ですと笑顔で言った
もう一度頭を下げて退室していった麗さんを見送った後にベッドに横になる
「…神様、かぁ」
正直な話まだ信じられない
でも脚の痛みは本物だから間違いないんだろう
「麗さん美人だし、強いし、美人だし」
大事な事なんで二回言いました
美人は世界の宝なんだぞ!!
…こんな時に何言ってんだ自分
でも、こんな時だから自分らしくいかないとダメだよね
「よし、麗さんが戻ってきたら外出の許可貰おう!」
いつまで此処にいるか解らないけれど土地の事解ってないとダメだしね!
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