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一方奏はというと──…
「麗さんどこ行ったんだろう」
も、もしかして私の事追い出そうと屋敷の人達と相談しているんじゃ…いやいや、あの優しい人がそんな恐ろしい事を考えている訳ないし!
いやいや、普段優しい人に限って怒ると滅茶苦茶怖いって…
「奏さん、体の具合は…」
「わあああ!!ごめんなさい!だからゴミ捨て場に捨てないでくださああい!!」
「私がいない間に何があったんですか!?」
しばらくお待ちください☆
「すみません、取り乱しました」
「取り乱し過ぎです、何を考えていたのか知りませんがゴミ捨て場に捨てたりしませんよ」
「以前の麗だったら解らないけれど」
「時雨…?」
「お口チャックしておきます!!」
麗さんの笑顔怖いよー!
何か黒いのが見えた!!
ところで…
「どなたですか?」
「私は時雨(シグレ)・ミラージュ・エンデュランス、よろしく!」
「よ、よろしくお願いします…」
「彼女は奏さんの護衛をして下さるそうです」
「ご、護衛なんて必要ないですよ!お嬢様に付くならまだしもこんな一般的な女子高生に引っ付いてどうするんですか!」
「…ぶふっ!!」
何で笑ったー!!
私何か可笑しな事言った!?
それとも時雨さんが変なツボ入った!?
「時雨、奏さんに失礼ですよ」
「だってこの子面白いんだもの」
「いや、もう好きなだけ笑っちゃってください」
腹抱えて大爆笑されたらねえ?
「それともう一匹、お供を付けさせていただきますね」
「一匹?」
「はい」
「キュ」
「あ!あの時のヘンテコうさぎ、ぐほあっ!!」
乙女にあるまじき声を出してすんません
でも出ちゃったんだもん!
その前にこのうさぎ、私の鳩尾狙ってタックルしてきやがった
コイツ、できる…!
「ライト!突然何をなさっているんですか!」
「キュ!」
「奏さんは人間なんですから貴女の力でもキツいんですよ!」
「キュ~…」
「麗さん大丈夫ですから、というかその動物の名前ライトっていうんですね」
「ええ、この仔も奏さんにお預け致します」
「えー!!」
私が声を上げた後、何かニヤリとライトが笑った気がする!
って、何で護衛とかお供とか突然付けるようにしたんだろ
「ライトは麗さんと一緒にいた方がいいんじゃないですか?」
「そうなのですが、ライトが珍しく私以外と行動を共にしたいと言ったので…」
「キュ!」
「そうなんですか」
「キュー!」
「おわあっ!」
「確かにライトが麗以外に懐くのは珍しいわ」
ライトが私の顔に引っ付いてきたんだけどもふもふして超気持ちいい!!
このまま顔に引っ付いていてもらおうかな…ぐふふ
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