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「――ちょっと決心した事があるの。…咲。後で朝佳さまと話をしたいから、取り次いでくれないかしら」
?
それは構わないけれど、何を決心したのだろう。
すると――
「咲ー?呼んだかしら?」
そこでひょこっと二年藤組に顔を出したのは、なんと咲のお姉さま。
三年藤組の海榮朝佳さま。
非公認ではあるが、蒼薔薇さま【ロサ・シュフクリッツ】と呼ばれている。
「近くを通り掛かったら、なんか咲に呼ばれたような気がしたのだけど。…気のせいだったかしら」
こりゃびっくり。
お姉さまにも第六感が開眼したのー?
「いえ。呼びましたけど、今回はクラスメートの静がお話ししたいと申しております」
「あら、何かしら?静さん」
「去年の生徒会総選挙での成り行きを教えていただきたいと思いまして」
??
静は何を考えているんだろう。
目をキラキラというよりギラギラ輝かせたクラスメート達は、ほかの物事や作業をしながらでも耳はしっかりと蒼薔薇一味に向けられているようだ。
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