世界観・2012年2月現在

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 『ギルド』とは、簡単に言い表すなら人類の保護を目的とした組織である。  それは第一世界の頃からあり、脈々と受け継がれてきた。代々三剣と五吼、そして超絶な力を誇るギルド長に引っ張られ、既に数千年の歴史を誇っている。  殲滅ギルド、探索ギルド等々、それぞれの分野があり、アベルたちが所属しているのは殲滅ギルドの方。勿論、三剣や五吼はいずれのギルドにも命令を下せる地位である。  構成員はギルド兵士と呼称され、謂わばエリート。各国の軍人よりも優れた人材が集うことで有名でもある。  その中でも飛び抜けた力を持つのが『三剣』だ。彼らは魔法武芸者が鍛練をし続けた結果手にいれることのできる『神器(神の器)』を会得した人物たち。  それは魔法武芸者の極致。力の限界点と言い換えても良い。そこまで己の力を昇華できた天才たちである。  殲剣(殲滅する剣士)  轟剣(轟かせる剣士)  滅剣(滅殺する剣士)  現三剣は、歴代最高の三剣とも名高く、逆に先代の三剣は史上最低と罵られている。  そのすぐ下に、五吼がある。  三剣と違い、五吼に選ばれた人間の特性や能力に呼応して呼び名も変化するのがルール。  現五吼の呼び名は以下の通り。  吼翅(こうし)吼波(こうは)吼黎(こうれい)吼壊(こうかい)吼無(こうむ)。  この中で吼翅だけがギルド支部長の任に就いている。他の四人は、王都に待機しているか、任務で各地に派遣されていたりと多忙の日々。  ギルド長は公の場に出るが、その殆どが影武者であるという事実を多くの人間は知らない。
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