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タタタッと元気な足音を立てて、石でできている廊下を走っている音がする。綺麗な装飾で飾られている廊下は、どの品を見ても一級品だ。それだけでも、この場所が高い位の人物の家だと分かる。
その廊下を走っているのは二人の男の子だ。
二人とも綺麗な金髪に、碧眼の整った顔つき。初めて見た人でも二人が兄弟だと分かるほど似ている。
右を走っているのは10歳前後の子。ストレートな髪をなびかせ、強い意志を持った目で前を見据えている。
その隣を走る子は6歳前後で、すこし癖のある髪をし、兄とは違う優しげな雰囲気をしているが、やはり、意思を持った目をしている。
「キール殿、カイル殿、そんなに走っては危のうございます。」
そんな二人に、すれ違う人たちが声をかけるが、二人は気にもせず全力疾走中。目的地はとある一室だ。
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