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屋上でお昼御飯を食べて終えたので、今日の朝に立ち寄った文房具屋さんのことを、理美に話すことにした。
「理美、私が今日遅れた理由なんだけど」途中で理美が発言する。
「寝坊でしょ!」
「そうだよ」
「当りなんだ」
「まぁ、そうなんだけど、本当はもうちょっと早く学校には来れたかな。お昼になってしまったのには、理由があるんだよ」
「なに?困っているおばあちゃんを見ていたとか?」
「違うよ、見てるだけじゃなくて、助けたんだって、それも違うよ!不思議なお店を見つけたんだ。」
「不思議なお店?優が好きなロリータっぽい洋服屋さんじゃなくて?」
「違うよ!私ロリータっぽい服好きじゃない!」
「メイド服似合ってたじゃん~、あれからたくさん告白されたんでしょ?」
私がメイド服を着たのは、文化祭でのことだ。気が進まなかったが、理美がどうしてもと言うから、メイドになったのに。
「あれは理美が、どうしても一緒にやってって言うから、仕方なく」
「それにしても、すごい似合ってたよ~!てっきりあれから、そういうのに目覚めたのかと思って!」
こういう時、笑顔の理美はちょっと憎たらしい。
「違う違う、って話を変えるな、それでね、不思議なお店って言うのは文房具屋さんなんだ」
「文房具屋さん?どんな風に不思議なの?ちょっと想像できないねー」
「うん、文房具屋さん。その文房具屋さんは無人なんだよ」
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