ものほしげな女

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カーテンの隙間から射し込む朝の光が‥ まぶしくて目が覚めた ぅ"あ。 二日酔いだぁ。 洗面所に立って鏡を見た瞬間、 化粧も落とさずにベッドに もぐり込んで眠ってしまったことを後悔した アイメークは、無惨に汚れ まるで、哀しいピエロ…‥ 肌も、ガサガサになっていた 25才を過ぎてからは、 生活の不摂生が、もろに表面化するようになった。 それにしても、昨夜の出来事… 悪夢のようだった あぁもう、やだ! 「ブス‥ あたし、イケテないよね」 萌夏は、鏡の中の自分に言って ため息をついた。 『そんなことナイヨ。 そう悪くないじゃん』 ギョッとした また、聞こえた‥ よね? 二日酔いのせいだ! それとも、もしかして‥ 神経性の深刻な病気なんだろうか!? そんなの‥嫌だ! 萌夏は、薄汚れた自分を まるで他人を見るような 覚めた気持ちで、みつめていた。image=467633836.jpg
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