ものほしげな女

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シャワーを浴びて 今度は、浴室の鏡に 裸体すべてが うつされる 萌夏は、下腹のお肉を プニュッ と、つかんだ うっ‥ ‥やっぱり ベリーダンス 始めようかな。 バスタオルで、身体を包み 部屋に戻ると‥ バサッ タオルを床に落とした キラキラと、窓から射し込む光に肌をさらし ウーンと伸びをする 一人暮らしの独身女は 落ち込んでも、 また 静かに立ち上がって 転んで、ついてしまった泥を パタパタと はたいて落とす‥ そうして、再び歩きだすのだ。 「うん。あたしは、あたし。 また、いいことも あるっ。」 両手を広げ 大きく深呼吸した 『自分で立ち上がる‥ とっても大切なこと‥だよね。』 えっ?また‥ あれ…… ‥フワーン‥ なんだろう… この感じ。 あたたかいものに‥包まれている そうだ… 後ろから そっと抱きしめられてるような 心地よさ… その時 はっきりと 耳もとで、囁く声が聴こえた 『名前は‥?』 えっ? 「萌夏‥」 『萌夏、光をあびて 綺麗だね。』 「あなたは…誰!?」 『‥タケル… たぶん。』 たぶん?? 「あ‥ん」 おもわず、声がでた 耳とうなじ それから‥ 背筋に 優しくそう、 天使の羽で 撫でられたみたいな感触だった… 『ちょっと、元気なった? (笑) 萌夏 またね。』 すぅっと、 包まれていたオーラが消えて 陽射しを受けたまま萌夏は、ペタンと座り込んだ。image=467631106.jpg
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