ものほしげな女

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「大発表?」 萌夏が、聞いた 「あ‥でも、今夜はもういいです。」 そう言って、莉沙は席を立とうとした 「なによ。気になるじゃない。」 「そうね、話しておいたほうが いいんじゃないの」 涼子が言った。 涼子を見て頷くと、莉沙が 話始めた 「実は‥婚約したんです。 来年、結婚することになって。」 「おめでとう! なんだ、そんないい話なら 早く教えてくれれば良かったのにぃ。」 「それが…彼、永澤さんなんです。」 「へっ!?」 ハァーッ!!!!? lll… 「ごめんね。 内緒にしてるつもりは、 無かったんだけど‥ なんだか言い出しにくくて。」 「ずっと、いつ言おうかって 莉沙も 悩んでたんだよね。」 助け船をだすように、涼子が言った そうか‥涼子先輩は 前から知ってたんだぁ… 「大丈夫。ずっと前に別れたんだから。 気にしないで、幸せなってね。」 元気な声で言うつもりが、 かすれて、小さな声になってしまった。 ‥あんなに、あたしの派手で奇抜なパンティを喜んでたくせに… 莉沙を選んだんだ‥ 禁断の花園‥    仮面の淑女… 莉沙の買っていたランジェリーが 頭の中から離れなくなった。 莉沙が、婚約者のもとに行ってしまってからぽつりと、萌夏が言った‥ 「永澤くん、まだしばらくは 結婚なんて全然考えられないって言ってたのに。」 「急に、考えたくなっちゃったんじゃないの‥」 涼子は、そう言って 萌夏の頭を、クシャクシャっと撫でた。 「…………………… 」
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