プロローグ

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紛争やら冷戦やら革命やらで幾らか時代が流れ、この国は一応の平和を築いていた。 昔は総理大臣なるものが国を治めていたらしいが、現在は違う。 この国は、『主人公』が支えている。 漫画や小説の中で、出番が異様に多いキャラクターはいなかっただろうか。 十中八九、それが主人公だ。 英雄とは少し違う。 世界を救わなくても良いし、誰かを喜ばせる必要も無い。 事実、この国の主人公にそういった偽善的な要素は見られない。 ただ一つ、秀でる物があるとすれば。 それは『能力』だ。 一般人が羨む能力を少なからず持ち合わせている。 少なからずと言ったのは、それが一つでは無いからだ。 つまり、主人公は複数に存在する。 だってそうだろう? 童話。 ゲーム。 アニメ。 ライトノベル。 主人公はこれらの数に比例して存在するのだから。
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