プロローグ

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主人公は唯一であって一つでは無い。 故に、泉の如く悠久無限に発生する。 人が呼吸をするように。 朝と夜が繰り返すように。 不可視の大前提とは、即ちそういう事だ。 主人公がいて当たり前という大前提。 周囲にしてみれば単純じみていても、俺にしてみればそれは頭を抱えたくなる程の事なのだ。 何の為に? 主人公が存在しているのは何の為? なら、俺が存在しているのは何の為? アルミ缶のように軽々しく投げ捨てられたなら、楽になるのだろう。 だが、それが出来ない以上は別の一計を案じる必要がある。 さて、俺と『主人公』 どちらがゴミだ?
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