君と猫になった僕

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次に目覚めたら、そこは部屋だった。 女の子の部屋を連想させる、ヌイグルミや花柄のカーテン、甘い香りだけど、嫌にならない部屋の臭い。 16年間、姉以外の女子の部屋に入った事はない……… ので挙動不審に辺りを見渡してしまう。 キョロキョロとしてると ガチャッとドアが開く。 最初に耳がピクリと動く 辺りを見渡していたが、ドアの開閉音で ついドアの方に目が向いてしまう。 僕と同い年ぐらいの女子が、部屋の中に入り僕に話し掛けてきた。 「猫ちゃん、傷口大丈夫?」 「にゃー(大丈夫ー)」 一様、変じはしておく。 「そう良かった。」 うおぅ! 僕の言葉が分かるのか!? そう思い女子に話しかける。 「にゃーにゃぉ(僕を助けてくれたの君?)」 「うん」 「にゃぉにゃーーにゃぉ(ありがとう!)」 「うん」 「にゃにゃぉーにゃー(名前は何て言うの?)」 「うん」 「にゃーにゃーにゃぉ(どこ高校?)」 「うん」 あれ……… 返事が全部………うん…?
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