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沖田が襖に手をかけた
『近藤さーん、入りますね☆』
ガラッ
『おお総司、良いところに。おいで。』
近藤と呼ばれる強面の男の人は優しい笑みを溢して沖田を部屋の中に手招きする
沖田さんは目にも見えぬ速さで中へ入った
宝が中の様子を見ると沖田は近藤にベッタリと張り付いている
うわあ
忠犬みたいです…
『ほら、』
近藤さんは手をグーにして沖田さんに差し出す
其をみて沖田さんは?マークを浮かべながらも手をのばす
ポン
近藤が手を広げると沖田の手の平に何かが落ち、それを見たとたんに沖田さんの眼がキラキラと輝きだした
『わあ♪わあ♪』
『総司の好きな金平糖だ。ある人から頂いたんで総司にあげようと思ったんだ。総司甘い物好きだろう?』
沖田さんて甘い物好きなんですか…
これは何かに使えそうですね(脅しとか)←
宝がそんな事を考えて笑みを浮かべてるのもしらず、近藤の贈り物を沖田さんは凄く喜んでいるようだ
『近藤さん!ありがとうございます!』
『おい近藤さん、こいつを余り甘やかさないでくれ』
あっ、いつの間にか眉間にシワのよった土方←が部屋の中に入っています
『なんですか。土方さん。ほしいって言ってもあげないですからね。』
沖田さんはそう言ってフンッとそっぽをむく
宝は思った
…わざとらしいですね~
『いるか!!』
ん~それはそうと私は何時まで此所に居ればいいんでしょう
いい加減帰っていいですか?
ぁ、帰る場所分からないんでした
宝は一人で納得したようにポンと両手の拳を重ねる
『お前…一人で何してんだ?』
うわ、うっざ……です
土方が哀れんだ目でみてくるんですが
『ん?その子は誰だ?』
近藤は宝に気付いたようだ
『近藤さん、こいつは総司が連れてきたものすっごーーく怪しいやつだ』
『怪しいのは土方の方でしょう?いや沖田さんも怪しいですけど』
『え、何で僕?』
『ていうか土方さんだって何度言えば分かるんだよ!』
『自覚症状がないとは、恐ろしいですね、ある意味。』
『ある意味!?』
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