23人が本棚に入れています
本棚に追加
『………どうしたんですか?皆さん固まって。』
三人が宝をみて動かないのを見て宝は顔を傾げる
『無自覚か……』
昔の頃のあいつを思いだしちまったぜ
土方は沖田をみると、目を見開いている
不味いな、感化されなければいいが…
ゴホン!
近藤は一つ咳払いをすると、ムウっと少し考えてから、宝を見やる
『では質問をさせてもらうよ。君は、何処から来た、何者かな?』
『私は…東京から来た、普通の女子高生です。』
其を聞いた土方はバン、と床をける
『っざけんな!めちゃくちゃな事を言ってごまかせると思うなよ』
『はい!?なんでですか!日本語も分かんないんですか?土方は!』
『なっ!『トシ。』
土方が抗議しようとしたのを近藤が手で制する
『坊や。君の言っているじょしこーせーや、とおきょー、は私達は知らないし、聞いた事もないんだ。もしかして君は…異国の子なのかね?』
『異国?いや、日本育ち……、』
何かがおかしいと思った宝は、これまでの事を思いかえした
異国
古風な家
塗装されていない道路
着物
そして、屯所とよばれる木製の邸
!
……有り得ない
有り得ない事がおこってます
宝は推理します、学校からの突然の瞬間移動が時空の穴に飲み込まれたものだったとしたら……
すなわちタイムスリップ。
『近藤さん。今何年でしょうか?』
『ん?今は文久3年だが?』
最初のコメントを投稿しよう!