23人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくの沈黙を最初に破ったのは笑顔の近藤だった
『がははっそうかそうか!!こりゃ驚いたな!宝さんは未来の人だったとは!』
『流石近藤さん。分かってくれるんですね』
今ならこの人を慕う沖田さんや土方の気持ちがよく分かります
顔は厳ついですけど←
『近藤さん!こんな話信じるってのか!有り得ないだろ!なあ総司!』
『…僕は近藤さんに賛成です』
『なっ!』
土方は沖田の意外な発言に驚いた
それは顔にはださないが、宝も同じだった
沖田さんは絶対否定すると思ってました
『まあ普通なら信じられなかったでしょうけど…これ。これは明らかにこの世界のものじゃない』
そう言って沖田は何かを懐から取り出し三人にみせる
ピンクの四角でスライド式、シンプルなモフモフだけがついたそれは、宝の携帯電話だった
『あ、それ私のです』
『やっぱりですかー。これ君が最初にいた地面に落っこちてたんですよ。』
『なんだ?その鉄の塊は』
『おお!未来のものか!』
近藤さんは子供の様に目を輝かせて宝の携帯電話をみる
一方土方は怪訝な顔だ
『これをこうすると…
沖田は携帯をスライドさせる
宝携帯は電源が入ったままだったので待ち受け画面が写った
『『なっ!』』
二人は豆鉄砲を食らったような顔をする
クスクス
あっ笑ったらいけませんよね…
『なんだ!その光るものは!』
『絵が写ってるぞ!綺麗な景色の絵だな!』
『でしょ?』
沖田はおかしそうに笑う
宝は携帯を沖田から取り上げた
『ちょっそれ僕の!』
『いつから沖田さんの物になったんですか。あなたさっき私のって認めてたでしょう?…………まあ徒もあれ、分かって頂けましたか?私が此所のものじゃないと』
宝の目は分かったよね?というものになっていた
『トシ、この子を信じようじゃないか。私にはどうもこの子が嘘をついているようにはみえない』
『……』
『宝さん!行く所ないんですよね?なら此所に居てはどうです?☆』
『おお。それがいい。今は人手も足りないしな!』
そう言って近藤さんはまたガハハッっと笑った
『あっそれなんですけど…此処って新撰組ですかね?』
最初のコメントを投稿しよう!