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そこは町の郊外。
ある国の隅っこの方のある町、その郊外。
つまり国境付近。
「ネコ!ネコだ!
ねぇネコぉ。ネコがいるよぉ………」
わたくしが自分を呼ばれた気がしたのは気のせいではありませんでした。
その人物。
15、6歳くらい。
金色(こんじき)がかった茶の髪をウルフカットの様な前下がりの様な感じにした微妙なヘアスタイルの………人物。
はたから見ると性別不明。
知っているのはその「ネコ」だけ。
わかることは、先程までは冷静(に見えた)その人物が、ネコにでれでれしている辺り、にゃんでれなのだろう、ということだけ。
わたくしはじと目でその人物を振り返り、
「本当、ネコですね。」
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