怨み屋…

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闇夜の中… 美しく色気のある女性…その女性の頬には黒く赤い血と悲しげ涙が伝っていた。 その足元には憎しみと怨みに任せたように無惨に殺された亡骸が転がっていた… 『貴様が悪いのだ… 貴様が…貴様さえ生きていなければ鳥(遊女)たちが悲しみに震えることなど無かったと言うのに…… バカな男だ…さぁ!!鳥たちよ一つ怨みを消した新たな怨み叶えよう…』 その女性はそう言うや否や乱雑に裾で涙と血を拭い闇に消えていった… ………… 島原には最近二つの噂が流れていた… 「ねぇねぇ!! 知っとる?怨み屋… うちら遊女の怨み叶えてくれるんやって♪」 「でも、遊女として使い物にならんようなってまうんやろ? うちは怨み屋イヤや!! 怨みくらい自分で叶えな意味無い!!」 そう遊女達が話している所に それはそれは美しい女性叉桜が現れた。 『何の話してはりますの? うちも混ぜとくれやすぅ♪ニコッ』 というと先ほどまで話していた者達が嬉しそうに 「姐はん!!今、噂の怨み屋の話しとりました♪ 明里が怨みくらい自分で叶えなあかんって言うやけど 姐はんはどう思います?」 と嬉しそうに姐さん…叉桜にいうと叉桜は明里と言われた遊女を 見て微笑み… 『そうやね… うちはどうもならへんときは怨み屋ええと思うよ? でも、まずは自分で努力せなあかん!!ニコッ 一番は怨みなんかないことや♪ふふっ』 と言い2人の頭を撫で 『ほな…準備して来ますぅ♪』と言って2人の前から離れていきました。 「ほぅ…叉桜姐はんきれいや…/// なぁ…明里もそう思わへん?ニコッ」 そうもう一人の遊女がいうと明里は 「そやねぇ♪ でも、可哀想な人なんやろなぁ…ボソッ」 「なんか言った?…」 明里は何でもないと言うと 「うちらも準備せな女将はんに どやされてまうよ?」 と言い2人は慌てたように姿を消していきました。
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