狼集団の罠

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闇夜に輝く月に照らされ さらに美しく色気を漂わせた遊女…怨み屋叉桜が 櫻屋と言う最近できた甘味処のまえにいた… 『ここが…櫻屋… 怨み…いや…嘘の怨み叶えよう…』 そう言うと彼女は 櫻屋の中へと入って行った… 『ここが…櫻屋の旦那の部屋のはず…… やはり、罠か?…っ!?』 叉桜が気配に気づくと同時に 部屋を囲む襖が… ばぁあぁぁぁん 「やはり、来たか怨み屋!! ………………いや…殺人犯!! 罠にまんまと引っ掛かるとは…愚かな… 気を抜くな!!かかれ!」 急に開かれダンダラ模様の隊服を着た男達が現れた叉桜を次々に襲いかかりました。 しかし、叉桜は 素早く懐刀を取りだし 男達の急所を斬りつけていきます。 『お前らが… 壬生狼……遊女を利用するは…罪… ……………………錦様…この者らが…ボソッ』 そう言うと逃げ腰の男達からバサバサと斬り捨て始めました。 そんなとき後ろから気配を消して 一人の幼さの残る青年―沖田総司が 斬りかかってきました。 「壬生狼なんて… 私達は新撰組です…よっ!!」 ビュンと音をたてて叉桜に 迫り後わずかと言う時に グイッ…キィィイィィン… 急に叉桜が消えその代わりに 金属音と共に剣が差し出されました。 「ふふっ♪ さすがに卑怯だと思うな~女の子一人にこんなに大人数で囲むなんて!!」 と言いながらニコニコしながら 色気のある青年が叉桜は抱き寄せ片手で沖田の剣を弾き返しました。 すると… 「じゃあ…晋作!! 後よろしくぅ♪ …ちゃんと捕まっててね!!」 と晋作と呼ばれた男の返事も叉桜の返事も聞かずに 窓から飛び出すと塀を飛び越え 少し走った所にある池田屋と言う店に入っていきました。
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