再生

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…どれくらい眠っていただろう? 時計を確認すれば良い事なのだが、いつも枕元に置いてある筈の目覚まし時計が無い。 いや、正確に表現するならば「見えない」のだ。 どこに目をやっても、変わることなく広がり続けている闇。闇。闇―。 そうだ、電気を点ければ良い話ではないか。 俺は一体何を焦っていたんだろう。 「電気、電気…と。…あれ?おかしいな…。」 無い。 スイッチが無い。 と言うより、そもそも壁すらない。 薄々気付いてはいたが、眠りにつく時までは確かに寝ていた年季の入ったベッドも無い。 …恐らく…、砂浜のような柔らかい土の上に寝ているのだと思う…。 しかし、ここが何処なのか検討もつかない上、屋外なのか屋内なのかも分からないのだ。 星や月も何処にも見えない。 風の音も、木々の揺れる音も何も聞こえない。 ただ、ここにあるのはどこまでも広がる――――――――――闇 ただ…それだけ―。
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