第二章 Re:スタート&ゴール?

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『俺、優里のこと、好きになりそうやねん。』 そう言った彼には彼女がいる…。 私は、爽くんが何を言っているのかさっぱりだった。 すると、彼は笑顔で話を続けた。 「ああ、ごめん。俺って最低ー。彼女おるのに好きとか。」 「うん、なんかドキドキしちゃったじゃんか!」 「ごめんってー。俺もドキドキしたし?」 「もう!ほら、帰るよ!」 「はいはいー。」 突然すぎてビックリした。 まさか、私を好きになりそうだなんて…。 でも、爽くんはきっと、今彼女と上手くいってないから相談を聞いたりしている私がよく見えるだけ。 しかも、浮気になるなんて、絶対に嫌。 「優里、おはよう。」 「たっくん、おはよ!」 「朝、嫌い。」 「今日の講義、たっくん朝からだもんね?」 「そう。…昨日、爽となんかあったん?」 「えっ?なんで?」 「夕飯…一緒に食べに行ったら、爽が変やったから。」 「そうなんだ。何もないよ?」 「ふーん…。」 「おーい!優里、たっくん!!」 「噂をすれば…。」 「何?何の話?」 「別に…俺、先行く?」 「なんでやねん!」 「別に…。」 「…いいから、一緒に行こうよ。」 「…。」 「そっ、そういえば、さくらと美由は?」 「今日は、午後からしかないみたいよ?」 「そうなんや。」 「…なんか、2人共変やで?」 「「えっ?!」」 「まあ…ええけど…。」 次の日は、何もなかったようにしてくれた爽くん。 噂では、彼女とは別れず続いているみたい。 それでも、私には「上手くいかない。」「連絡とってない。」「お前より好きじゃない。」って話す様になっていた。 大学内…爽と凛子が空いている実習室にいた。 「爽。いきなり話って何?」 「あのさ、お前にお願いがあるんだ…。」 「?」
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