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「けったいな格好しやがって、お前何者だ?」
低いドスの効いた声に誘われるように沖田と反対方向に視線を向けると、眉間に深い皺を刻みながら睨んでくる男がいた。
長い黒髪を高めにひとつに括っていて、こちらもやっぱり着物。
(眉間の皺がもったいないぐらい男前だなぁ)
思わずジーーーっと見つめてしまう。
「おい、聞いてんのか?」
「あ、はい! 聞こえてます、ごめんなさい」
怒られて条件反射で謝ってしまった。
「まぁいい・・・で?」
「で?」
「『で?』じゃねぇ!
質問してんのはこっちだ!
異人か?それとも長州の間者か??
正直に話せ」
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