序章

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2010年春 桜が舞い散る季節 (顔合わせづらくてサボっちゃったなぁ・・・) お気に入りのお寺の境内で、散り始めた桜を眺めながらのんびり物思いにふける。 「舞香ーー、やっぱりここにいた」 「愁ちゃん・・・」 呼ばれて顔を上げると、そこにはいつもの笑顔があった。 2個上の大学1年生、上原愁斗(ウエハラ シュウト) 隣の家に住む幼馴染。 どこに行くのも一緒で、勉強も教えてくれる優しいお兄ちゃん。 『愁ちゃんが好き』 必死の思いで告白した私を 「舞香は可愛い妹だよ」 とにっこり笑顔で振ったのは昨日のこと・・・
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