序章

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(なんでもない顔して、、、ズルイよ///) 笑顔が眩しくてドキドキするのに、ジッと見られるのが恥ずかしくて視線を逸らす。 「何しに、来たの・・・?」 平静を装って聞いてみるけど、少し上擦ったせいか妙にぎこちない。 「何って、今日は勉強見る日だろ?」 忘れてたの?とでも言いたげにチョコンと首を傾けながら聞いてくる。 ―――愁ちゃんとの約束を忘れるわけないじゃん! 心の中で呟くけど、そっぽを向いたままの私。 愁ちゃんは何も言わず私の隣に腰を下ろし、いつものようにポンポンと軽く頭を叩いた。 友達と喧嘩した時、親に怒られた時、素直になれない時、いつもならとても安心できたのに今日はなんだか心が落ち着かない。
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