5人が本棚に入れています
本棚に追加
本題に戻りますが、何故こんな事を考えているかと言いますと、現在僕の視界に、いかにもテンプレな白くて何もない空間が広がっているからです。
うわぁ、幻覚だとしたら不味い。僕、今年で20になるのにこんな幻覚見るなんて、恥ずかしくて死ねる……。大学の新年会で無理しなきゃ良かったなぁー。
そんな事を考えていると、急に目の前の空間から女性が現れた。
えっ、何これ?何でもありかよ!流石、幻覚……
「幻覚では有りませんよ。」
目の前の女性が話し掛けてきた。
先程まで詳しく見ていませんでしたが、その女性の容姿は、夜空の闇の様な美しい黒の髪と瞳、儚さを感じる程の白い肌に、黒を基調とした艶やかな着物を着ている。とても美しいと僕は感じました。
「あら、照れてしまいますね。」
微笑み、そう言った女性は腕を僕に向け、何かを呟いた。
「ちょっとチカッとしますよ。」
その声が聞こえると同時に、視界が一瞬真っ白になりました。その光が止むと、不思議と今いるこの白い世界が現実だと思えました。
最初のコメントを投稿しよう!