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「何とちくるったこと言ってんだ、てめぇは」
そんなこといいながら、げしげしと蹴ってる委員長は、Sだな。生もんのSだなんて初めて見たぞ、俺は。
「でも、確かに風紀委員としても何かお詫びをしたい。何が言いか言ってくれ」
そんな、人を足蹴にしながらかっこよく言われても・・・欲しいものなんてないしなぁ。
「あ、じゃあ俺が作った服を着てください。」
そう言うと、前のイケメン二人は固まった。
「それじゃあ、お詫びにならなくないか?」
「いえ、俺は服を作ることが生き甲斐なので自分が作った服を他の人が着てくれること以上の喜びはありません。」
これは、ハッキリと言える。自分の服じゃなくて偽りの姿に惹かれて俺の服を買ってると分かってるけど、やっぱり、街中で俺が作った服を着てるのを見る以上の喜びはない。
「「・・・・・」」
急に二人して黙ってしまった。
ちょっと、キザすぎたかな。恥ずかしっ。
「いや、でも無理して着ろというわけではないので。」
「いや、そんなことはない!!是非、着させてくれ!!」
「ほんとですか?有り難うございます」
嬉しい。服が作れる。
しかも、ありのままの自分の服を。
「うっ」
「ゴホンっ、じゃあ、ほんとにすまなかったな。お詫びとしてじゃねぇが、風紀委員のものに寮まで送らせる。」
「っ!委員長!では、俺が!!」
「駄目だ。お前じゃ送り狼になりかねねぇからな。」
?委員長の声が聞き取れないけど、俺にいってるみたいじゃないから、まぁ、いっか。てか、委員長ガラは悪いけど優しいな。流石トップにたつ人間は違うな。
そんなこんなで、後から呼び出された委員の人に寮まで送ってもらい、無事到着。うーん、ここに来るまで長かった!
そして、やっぱりその人も美形だった。
金持ちは遺伝子操作をしてんじゃないか
と本気で思う。
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