キャバクラ

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女の声がした。 それに返事をする様に彼の声が聞こえた。 ラジオかと思っていた人の声は、二人の会話だった。 私は心臓が捕まれたかの様な衝撃を受けた。 電話が切れなくなり、放心して固まった。 電話口から聞こえる 女の笑い声。 彼の話す声。 あの助手席は、もう私の場所ではない。 涙も出なかった。 最高の誕生日だった。
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