*第一章* M子の涙

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N男(25) 身長182㎝ 体格はよく 色白 眼鏡をかけている 父親は大手建設会社 重役 母親は学校の先生 兄は医者 厳格な家庭で育ったせいか、言葉使いも好感を持てる N男は地元では名の知れた中流私立4年大を卒業し、ストレートで地元企業に入社 しかし、生まれ持った控えめな性格からか、上司と馬が合わず、1年で退職 その後は、実家に暮らしバイトなどで日々を暮らしていた M子の目に留まった✉は、当たり障りのない挨拶だったが、一言こう記入されていた 「今はコンビニでアルバイトをして稼いでいます」 そう、M子は自分と同じくコンビニで働いているN男に興味を抱いたのだ かと言って、返信してもよいものか、ためらった 足を踏み入れた事のない世界 名前も顔も知らない人 しかもM子より13歳年下 しばらく考えて、M子は返事をした 「私も某コンビニで働いています…」 あえて店長とは言わなかった 現実を見せることは怖かったからだ 無意識のうちに店長という肩書きは封印された それから、しばらく2人のやりとりが続けられるのだった 現実の中の仮想空間で…
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