*第一章* M子の涙

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旦那の秘密を知ってしまったM子 自分の胸だけに秘めていれば、知らないふりを続けていけば、このまま幸せで居られるのか… 考えた末、M子は旦那と話し合いをした。 非がある旦那は平謝り 別れることもなく、平穏な夫婦生活に戻ると思っていた。 ソウ…ダレモガ… M子は某コンビニでも働いている 彼女の人柄や勤勉さが認められ、今では店長まで任されている コンビニというお店の特徴もあって、仕事仲間は当然バイトやパートの若い子が多い M子は年齢的に少し離れていることもあり、若者たちとはあまり付き合いをしていなかった そんなある日… バイトのY君がM子に声をかけた 「今夜、お店終わってから店のみんなと夜、海に行くんすけど、一緒に行きませんか?」 主婦は仕事から帰っても家事や子供の世話などとても忙しい ましてや、夜遊びに出掛けるなんて旦那に申し訳ない。 しかし、M子の胸に何かが降りてきたのだろう 「せっかくのお誘いだから、行ってみようかな」 今、振り返るとM子に敷かれたもう1本のレールのスタートラインは、この日だったのかもしれない この日を境に、M子は 密やかに、したたかに、甘い道を走り出した。
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