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「先輩・・わっ・私・・。」
舞台はとある高校、校舎裏にて、ありふれた告白がおこわれている。
告白をしているのは少女のようだ。
「ずっと・・前から・・。」
そう告白する少女の容姿は、十人の男性にこの少女が、かわいらしいかどうか聞くと、十人中八人の男性が、かわいいと返してくる程のかわいらしさ・・つまり、とてもかわいい少女である。
「先輩の事が・・・。」
そんな少女が告白するという緊張感と大好きな先輩が前に立っていることによるものだろう。
頬を赤らめ、目を潤ませて、懸命に告白する姿は、少女のかわいらしさに、愛玩動物のような・・守ってあげたくなるような要素が加味されており、年上の男性ならば、まあ悪い気がしないというか・・つまり告白はほぼ成功するといっていい状況だろう。
「先輩の事が・・好きです!付き合って下さい!!」
・・・だが、
「・・ごめんなさい。」
だが、告白が必ず成功することがないのは、告白した事のある者ならばわかると思うのだが、今回の告白は失敗のようだ。
交際を断る声が静かな校舎裏に響く。
その言葉が少女にゆっくりと染み込み・・やがて失恋した事に気がついたのだろう。少女は静かに泣きはじめた。
その姿を見て、泣かせてしまった罪悪感か、それとも他の感情によるものなのか、少女はそっと先輩に抱きしめられる。
いきなりの状況に少女は驚いたのか身をビクンッと震わせ、やがて恥ずかしそうに身をよじらせはじめる。
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